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高瀬舟

我がニッポンでは「文豪」と云えば漱石か鴎外が代名詞になっていて、「文豪」の定義とやらを調べてみると、我が国近代の文学界に於いて生前・没後も大きな影響力を持った作家のことを云うのだそうで、現代作家には「文豪」と云う呼称は使わないのだそうである。

ワタクシ個人的には時代小説であれば藤沢周平を「文豪」と呼んでも良いのではないかなぁ、と思ってますけどね。

本題は小説のお話ではなくて、「自殺幇助罪」についてであります。

今年の1月に西部邁さんと云う著名な学者さんが自殺したと云う報道がありましたが、昨日だったか、この自殺を手助けしたとのことで二人の男性が逮捕されたニュースが流れておりました。

この「自殺幇助」と云う言葉を聞いて思い出すのが「高瀬舟」なのです。

江戸時代、京都で遠島を申し付けられた咎人は、高瀬川を行き来する「高瀬舟」に乗せられて大阪まで連れて行かれたのだそうで、物語はその高瀬舟に乗った咎人と連行する役目を負わされた奉行所の同心のお話。

咎人の罪は表向きは殺人なのですが、実態は「自殺幇助」であってこのことを世に問うた小説でもあります。

「このこと」とは自殺幇助が罪になるのかならないのか、と云うことなのです。

我が国の刑法では「殺人罪」とは「(自分以外の)人を殺すこと」であり自分を殺す「自殺」は罪にはならないのです。よしんば、自殺を犯罪と規定しても死んだ人間を罪に問うことは出来ないので意味がないのですね。

が、しかし。自殺しようとしている人を手助けするとこれが罪に問われるのです。

小説高瀬舟の場面は、かなり切羽詰った状況の中での自殺幇助であり西部氏との比較は出来ないけれど、何れにしても「死にたい」と云う人間の願望を叶えたら罪に問えるのか、と云う問題なのでありますが・・・。

例えば、安楽死を認めている国(スイスとかオランダ)ではどうか。

自ら死を求めている人間の延命治療を止めることは自殺の手助けであってもこれは罪にはなりません。ただ、ここで云う安楽死は、治る見込みのない病気の人が対象であって、単に「死にたい」と云う人には適用にならないはず。

確かに、ある人が「死にたい」と云って病院に行って安楽死出来るのであれば、それは自殺を助長し社会的な損失以外の何物でもないのでそれはちょっと無理。薬や注射を処方して手助けしようとすれば薬剤師や医師は罪に問われます。

と、すれば・・・。道具であれ薬であれ自殺を手助けすることを罪として規定するのは間違っていないと思いますね。(有罪か無罪かは別として)

オノレの命、どう使おうと勝手ではあるけれど他人に迷惑を掛けてはいけないのですヨ。

ただ、高瀬舟の場合は無罪だとワタクシは思います。

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どーと云うこともない日常とほんの少しの非日常を綴るぐーたらブログ。

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